投稿日:2016年12月01日
ぷらっと美術館へ行こう!「わだばゴッホになる 世界の棟方志功」
今回は、あべのべあクリスマスツリーが飾られた、あべのハルカス16階にある
あべのハルカス美術館で開催中の
「わだばゴッホになる 世界の棟方志功」をご紹介します。
内覧会には「あべのべあ」と、青森県産品PRキャラクター「決めてくん」も登場!
棟方志功のお孫さんである石井頼子さんもお越しになられていました。
小2から中2まで、一緒に暮らしていたそうです。
昭和を代表する版画家「棟方志功」
青森で生まれ育ち、友人に『将来の夢は?』と聞かれると
『世界一!』と答えていた彼は、まさに 世界のムナカタ となりました。
版画家として有名な棟方ですが、「わだばゴッホになる」と、画家を志していた頃の
油彩画も出展されています。
会場中ほどには、棟方最大の作品が展示され、白と黒の世界に引き込まれます。
「大世界の柵」
左側が「坤の柵」。
72枚の版木で作成され、現在も倉敷の大原美術館に隣接する倉敷国際ホテルのロビーに飾られています。
右側が「乾の柵」。大阪万博の日本民藝館のために制作されたこの作品は
「坤の柵」の版木の裏面を使用して制作されたそうです。
同じ展示室のガラスケースに展示されたこちらの作品は、別冊太陽の特別企画として制作された長~い、長~い肉筆画。
故郷、青森のねぶたの様子を描いた作品で、大勢の「はねと(跳人)」が踊り、
祭りのにぎやかさ、楽しさが伝わってきます。
巻頭近くに描かれた金魚ねぶたには、棟方とチヤ夫人の自画像が描かれていますので、是非、見つけてくださいね。
そして、生涯、棟方が手元に置き
版画であるにも関わらず、1枚しか摺らなかった、棟方お気に入りの作品も展示されています。
「飛神の柵」(御志羅(おしら)の柵)
文字を書くのも好きだった棟方は、同じ東北地方出身の宮沢賢治の作品をモチーフにした
版画をいくつも制作しています。
「雨ニモ負ケズ板画柵」
棟方の作品は、「版画」ではなく「板画」、「作」ではなく「柵」と
表記されることも多いです。実際、作品のタイトルは「柵」で表記をされています。
「柵」という文字は、四国巡礼の方が、お寺を廻るとき首から下げ、寺々へ納める廻札の意味だそうです。
廻札は1つ1つ、願いを込め納められますが、棟方も作品に同様の想いを持っていたのですね。
「板画」についての解説は、どうぞ、展示会場でご覧ください。
個人的には、棟方のサインに興味深々。
絵も文字も好きだった棟方らしいサインだと思いませんか?
★今回もご紹介します!ミュージアムショップのおススメのイッピン!★
私の独断と偏見でご紹介する、今回のおススメは、コチラ!!
亀井堂本家の「瓦せんべい」。兵庫県出身の私には、とても馴染みのある懐かしのお菓子です。
改めて『そっかぁ~、このパッケージって棟方志功なんだなぁ~』としみじみ。
兵庫県出身ではない方も、是非味わってみてください。
※本内容掲載の画像は、取材記者として許可をしていただき、撮影・掲載をしております。
展覧会場内は作品保護・所蔵者権利保護のため、写真撮影はご遠慮ください。
■「わだばゴッホになる 世界の棟方志功」ホームページ
カテゴリ:催し案内