KCN京都通信

ぷらっと 美術館へ行こう! 「天野喜孝展」

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今回からスタートしました、「ぷらっと 美術館へ行こう!」
美術館のみならず、博物館なども含め幅広くご案内をしていく予定です。
『あまり美術には興味が無いわ』
と言う方にも楽しんでいただけるよう、ゆるーくご紹介をしていきますね。
不定期更新ですが今後ともよろしくお願いします。

さて、今回は・・・・
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amana-1.jpg 「ドロンジョ様」に

amano-2.jpg 「ガッチャマン」

そして・・・
amano-3.jpg 「ヤッターマン」

私世代には、懐かしいヒーローたち。  (「ドロンジョ」には、やっぱり「様」を付けてしまいます)

若い世代はこちらをご覧になると、幼い頃の記憶が蘇ってくるのではないでしょうか?
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そうです!ゲーム ファイナルファンタジーⅡのパッケージイラストです。

今回は、兵庫県立美術館で6月27日(土)から8月30(日)まで開催の
「天野喜孝展 想像を超えた世界」をご紹介します。
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天野喜孝氏は、タツノコプロで「ガッチャマン」や「タイムボカン」など
人気アニメのキャラクターデザインを手掛けてこられました。
ご本人曰く、アニメに使用するセル画を見た際、
『キラキラしていてキレイだ、自分もこんなものを描いてみたい』と、アニメーションの世界に入ったのだとか。
(実は、実際にセル画を描くのはアルバイトの方で、「自分自身では描けなかったんですけどね」
 と、笑っておられましたが)
amano-7.jpg 天野喜孝氏

独立後は小説の表紙や挿絵、そしてゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズの
キャラクターデザイン、イメージイラストを制作されました。
会場には、原画と商品化されたパッケージを
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比較してみる事も出来ます。
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現在は、活躍の場を世界に広げ画家としていくつかの賞を受賞するなど
芸術家としての高い評価を得ています。
記者内覧会の当日も、テレビ・雑誌などたくさんの取材が入っていました。
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会場内は、6つのコーナーに分類をされていますが
圧巻は、コーナー最後の「DEVA LOKA」。
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コーナーを取り囲むように展示された作品の数々。
中には10cmもの厚みがある作品もあります。
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厚みの部分にも描かれいるので、平面作品でありながら立体の様な表現をしています。

これらの作品、アルミパネルにアクリルで描き、最終的には自動車に施されるポリマー塗装を用いているため
巨大な作品は、ツヤツヤ・ピカピカ。
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紹介している画像ではわかりにくいですが、身にまとった赤の衣装は
amano-16.jpg キラキラ、ラメラメなのです。

そこがまさに天野氏が意図しているところだそうで・・・

今まで天野氏の作品は、商品パッケージだったりアニメーションであったり印刷をされたりと
なにかの媒体となって見てもらっていましたが
“自分が描いた「絵」を直接見てもらうためにはどうすれば良いか?”
の結論が、「DEVA LOKA」の作品群なのだとか。

確かに・・・
キラキラ感・光沢感は、印刷や映像を通してでは、決して実感できません。
天野氏が、セル画をみて「キラキラしていてキレイ。こんなのを描いてみたい」と願った想いが
現代の技術によって表現された作品なのかもしれません。
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是非、会場で何の媒体も介さない天野氏の作品をご堪能ください。

★☆★☆★☆★☆★☆ おまけ ☆★☆★☆★☆★☆★

展覧会のお楽しみ、オリジナルグッズをご紹介。
今回、私の「イチオシ」は、こちら!! 『アートクッキー』
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もったいなくって、食べられないですけどね。

今回「天野喜孝展」が開催された兵庫県立美術館は、安藤忠雄氏により設計されました。
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建物自体も複雑な構造で
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目的地になかなか着けない、迷路の中にいるような感覚になります。

建物は海沿いに建てられており、港町神戸を感じる事が出来る気持ちの良い空間が広がっています。
amano-35.jpg (曇天で美しい神戸の魅力も半減です・・・)
海辺に立つ巨大な彼女は、何を見つめているのでしょう?
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amano-37.jpg 小学生も興味深々。

建物内のあちこちに設置されたアートも見逃せません!
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建物屋上では巨大オブジェ「美かえる(みかえる)」が、皆様をお出迎えいたします。
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近鉄電車は、神戸まで乗り入れをしています。
『意外と近い神戸』へ是非、お出掛けください。

※本内容掲載の画像は、取材記者として許可をしていただき、撮影・掲載をしております。
  展覧会場内は作品保護・所蔵者権利保護のため、写真撮影はご遠慮ください。


■「天野喜孝展 想像を超えた世界」ホームページ